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公開日:2026.01.29

障害者アートをTシャツに
中区企業 経済的自立を支援

  • Tシャツを紹介する佐々木代表

    Tシャツを紹介する佐々木代表

 障害者の描いたアートをTシャツデザインに採用し販売する事業を行う「INSCENE(インシーン)」=中区山下町=。現在、NPO法人の認証申請中で、「寄付」ではなく「ビジネス」として障害者の経済的自立を支える仕組みづくりを目指す。

 代表を務める佐々木伸さん(35)は岩手県出身。知的障害のある2つ上の兄を、「小中学生の時は恥ずかしく思っていた。関係ないフリをしたことも」と話す。過去を後悔し福祉関係の事業を考える中、同郷で知的障害のあるアートを活用してライセンスビジネスを展開する企業「ヘラルボニー」を知った。その事業に刺激をうけ、身近な衣類であるTシャツでの展開案を温めてきた。

 自身の経営する飲食店が軌道に乗り余裕ができたこともあり昨夏、インシーンを立ち上げ。現在は横浜市内3カ所、鎌倉市内1カ所の福祉施設と連携し、約100人の利用者の作品をTシャツのデザインに採用している。1着4000円(税別)で販売し、10%を作家本人に、5%を施設に還元する仕組みだ。福祉施設「クローバー」=中区山下町=の山田聖也代表は、「多い月で3万円以上を受け取った利用者もいる」と話す。

 SNSでは、作品紹介だけでなく作家自身の思いや制作風景を動画で発信。障害があるインフルエンサーらの協力を得て認知を広げ、4カ月で約100着を販売した。山田代表は「動画紹介でスポットライトを浴びる経験ができ、利用者のモチベーションにもつながっている」と感謝する。

 今後は「企業のユニフォームへの採用を目指したい」と話す佐々木代表。飲食店や建設現場、病院などの制服に障害者のアートがワンポイントとして入ることで、売り上げ還元の安定化を目指す。「寄付や奉仕という上下関係ではなく、作品そのものが評価され、障害を一つの『個性』として捉えられる社会に寄与できれば」と話した。

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