中区の三溪園では、花菖蒲が見ごろを迎えている。
鮮やかに咲き誇る紫の花びらと大池の豊かな水辺、鶴翔閣や旧燈明寺三重塔など歴史的建造物が織り成す同園ならではの景色を収めようと、アマチュア写真家や画家たちが連日同園を訪れている。
現在栽培されている花菖蒲は約20品種約750株。これからは「五月晴れ」や「七小町」といった薄い紫や白の品種が咲き、今月20日頃まで楽しめるという。
同園では1906(明治39)年に外苑が無料開放されるようになった直後から園内に花菖蒲が植えられ、大正時代にも多くの人で賑わった。しかし戦争で大きな被害を受け園は荒廃。1953(昭和28)年に原家から財団法人三溪園保勝会に管理が移って復旧に着手してから6年後の1959(昭和34)年、明治神宮から株を譲り受け、現在に至っている。
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