横浜中華街コンシェルジュのまとめ役として市内生産現場見学ツアーの実施に尽力した 武松 昭男さん 中区山下町在住 53歳
「次の人を考える力を」
○…中華街の店舗従業員が中華街の歴史や文化などを案内する「横浜中華街コンシェルジュ」。横浜中華街発展会協同組合が認定するもので、そのまとめ役を昨年5月から務める。「横浜中華街というブランドを発展させていくためにも、お客様が来てくれるのを待つのではなく、積極的に表に出て『おもてなし』していくことが大切」と、コンシェルジュ制度も含めた街の意識改革を呼び掛ける。
○…中華街の一角で、父が廃棄物運搬処理等を請け負う「武松商店(現在の武松商事(株))」を約60年前に設立。中華街発展会にも創設メンバーとして関わった。その影響で自身も小さい頃から中華街を身近に感じながら育ち、現在は組合副理事長を務める。「私は料理やサービスをするわけでもない。でも、だからこそ客観的、中立的に見られる立場として中華街の発展に寄与したい」と語る。
○…武松商事を8年前に退社し、現在はリサイクルや環境保全の啓発事業を手掛ける。父から継いだ会社を後進に譲ったのは、ある言葉が胸に刻まれているからだ。「次の人のことを考える力をつけなさい」。大学卒業後、修行に出された四国松山のホテルを経営していた「再建王」の異名を持つ坪内寿夫氏からの言葉で、父とともにシベリア抑留を経験した同氏が経営や人生の教訓を惜しみなく教えてくれた。「企業経営だけでなく、次世代のことを考えるべきなのはリサイクルや環境も同じ。自分の役割として、この分野で何ができるか挑戦したい」。中高生向けの「かんきょう『組写』フォトコンテスト」や小学校での出前授業など子どもたちへの環境啓発や、環境を通じた街づくり・仕組みづくりに力を注ぐ。
○…現在も山下町で家族4人で暮らす。街の変化を発見するために朝の散歩や写真撮影が日課。「他の人が気付かない部分に光をあてたい。ゴミ処理やリサイクルが世界に繋がる意義を今後も伝えていきたい」
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