京急戸部駅から徒歩1分。レストランが入るビルの奥に小さな音楽ホールが今年春まで存在していたのをご存じだろうか。
その名は「オオハラホール」。サクラ材の壁と中心の柱が特徴の、最大150人ほどが入れる約300平方メートルのホールだ。
1995年、早稲田大学グリークラブ出身の大原正實さんが自社ビルを建設する際「横浜でOB合唱団をやりたい」と、先に練習場所としてビル2階にホールが完成。
翌年、大原さんが県内OBたちに「オオハラホールでハモりませんか?」と呼びかけ、16人の有志による横浜稲門グリークラブが結成された。
大原さんは2004年に72歳で急逝したが、以降も毎週の練習や発表の場として使われ続けた。同クラブ以外にも小規模な演奏会場として貸し出されていたが、設備等の老朽化に伴いホールは今年3月で閉鎖。4月には同クラブ主催のお別れ会が開かれた。
メンバーで保土ケ谷区在住の中澤亨さん(78)は「定年を迎えたメンバーばかりなので、ホールでの練習が社会との接点。ボケ防止と勉強の場でした。幸せな時を過ごしましたね」と振り返る。練習場所は近くの音楽サロンに移り、ホール跡地はこの秋、病院として新たな一歩を踏み出す。
(写真は同クラブ提供)
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