横浜市内唯一のワイナリー「横濱ワイナリー」の代表、醸造家 町田佳子さん 中区打越在住
「地産地消のワイン」目指す
○…市内初のワイナリーとして2017年の開設当初から「環境にやさしいワイン造り」を続けてきた。このほどSDGsの取組でリターナブルびん商品を電動バイクで配達し、びんを回収する「エコ宅配サービス」を開始。「どれだけ回収できるか分からないけれど、日本ワインや環境問題について知ってもらうきっかけになれば」と不安と期待をのぞかせる。
○…東京都文京区出身。幼少期から自然や外国に関心を持ち「木や鳥が友達みたいな少し変わった子だった」と笑う。高校では1年間のカナダ留学で英語を習得。日本大学国際関係学部卒業後は金融業界で働き、30代で以前からボランティアを行っていた環境保全団体「WWF」の職員に。長年食糧問題の海洋担当広報として企業に環境保護を訴えてきた。
○…生産と消費のミスマッチによる食品ロスを痛感する中、自ら流通側になって声をあげていこうと決意。市場規模が大きい横浜で”地産地消のお酒”が造れないかと考えた。「日本酒は小規模では難しく、ビールは既にある。そこで思いついたのがワインでした」。利き酒師などの資格を持ち元々飲むことは好きだったが、ワイン造りの知識はゼロ。何事ものめりこむタイプで、全国のぶどう農家や醸造所を訪ね一から学んだという。
○…家族は夫と愛犬2匹。山下公園近くの海沿いに醸造所兼店舗を構えるほど海が大好き。趣味のサーフィンをはじめマリンスポーツは一通り体験し「ソロキャンプもやってみたい」というアウトドア派。夢は横浜産のぶどうで作った正真正銘の「横浜ワイン」を造ること。昨年旭区に自社農園を開設し、一般募集した苗オーナーと農作業を楽しみながら夢へ一歩前進。小さなワイナリーの挑戦は続いていく。
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9月26日