横浜市民共済生活協同組合の理事長を務める 松原 正之さん 中区日本大通在勤 61歳
強固な経営基盤を
○…4月に理事長に就任し4カ月が過ぎた。「まだまだ勉強中です」と謙遜する。横浜市民共済生活協同組合は、横浜市主導のもと設立され、1956年に事業を開始。「火災を鎮圧するのは消防の仕事ですが、被災者のその後の生活を支援する仕組みが必要と考えられた」と消防関係者が組合員のすそ野を広げてきた背景がある。
○…3月まで市の消防局長を務めた。ダイヤモンド・プリンセス号の一件が2020年の2月。その4月から局長となり、まさにコロナ対応の2年間だった。昨年の7月には熱海で起きた土石流災害に職員を派遣、その後に東京五輪があり、無観客とはいえ横浜スタジアムなどの会場で消防特別警戒体制を敷くなど、局長として指揮を執った。コロナ禍もあり救急車の感染防止対策は徹底したという。
○…生まれも育ちも金沢区で、今も野島町に暮らす。野球の強豪校・市立南高校では野球部に所属しピッチャーを務めたことも。明治大学に進学しマーケティングを学んだが、「民間企業よりも、体を動かして社会に貢献したい」と消防士を志した。これまで西や神奈川の署長、市消防局の総務部長、また市の健康福祉局や総務局危機管理課への出向経験があり、そこで培った人脈は局長時代にも生きたという。
○…父の背中を見て育った長男は消防士に。「現場の声が聞ける貴重な機会」として、局長時代は色々と情報交換をしたという。また「年に1、2回は一緒にバイクの旅に行きますよ」とツーリングの趣味は息子にも受け継がれているようだ。経営トップとしての組織の舵取りに話を向けると「契約件数の減少など課題を直視し、時代に即した経営基盤を確立していかなければならない」と前を見据えた。
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