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中区・西区・南区 人物風土記

公開日:2023.03.09

育児中の創作活動家たちの作品を集めたグループ展を主宰する
香月 優希さん(本名:なかんだかり(仲村渠) 由紀子さん)
神奈川区在住 47歳

好きな絵で喜びを

 ○...中区山下町のギャラリーで育児中の創作活動家たちの作品展を主宰する。西区に活動拠点をおき、フリーランスのフォトグラファーとして家族写真の撮影を中心に、SNSのアイコンを作成するなどイラストレーターの顔も持つ。

 ○...神奈川区出身。小学1年生の時に図工の授業で賞をもらったことがきっかけで絵を描き始めた。中学、高校は美術部で部長をつとめ、大学は女子美術大学に進学。空間デザインを学ぶが、自分が本当にやりたいことなのか分からなかったという。

 ○...就職氷河期世代で27歳までは雑貨店でアルバイトをしていた。その後、契約社員として横浜の百貨店の靴店で勤務していたが、その働きぶりから元町の同業者の目に留まり正社員として引き抜かれた。ロック好きで通っていたライブハウスでもチラシのデザインや撮影を頼まれるように。好きな仕事と趣味に没頭した生活は「充実していた」と話す。ライブ会場で出会ったアルゼンチン国籍の男性と国際結婚、出産を経て靴店を退職。子育て中もカメラは手放さない。

 ○...フリーランスとして働きだしたきっかけは新型コロナウイルス。趣味のライブにも行けず、育児の疲れが溜まった。ストレス発散のために再び絵を描き始めたことから、子ども服のデザインなども手掛けるように。また女性専用コワーキングスペースでの起業家たちとの出会いが背中を押してくれたという。「絵の神様が導いてくれた」と笑うが「コロナで鬱屈(うっくつ)とした生き方をしたくなかった」とも話す。

 ○...47歳になり「自分は人に喜ばれる絵を描くことができることに気付いた」と話す。今後は地域で絵のワークショップの開催にも挑戦し、人々に元気を与えていく。

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