中区・西区・南区 人物風土記
公開日：2025.07.24
６月に西区社会福祉協議会の会長に就任した
西岡 茂さん
西区中央在住 74歳
向こう三軒両隣で見守り
○…「子どもから高齢者、障害者まで誰も見落とさない」。柔和な表情で、しかし力強く語る。会長に選ばれ、「重責を感じる」と言うが、10年間務める第２地区連合町内会会長としての経験を生かし、「にこやかに幸せに暮らせるまち」を目指す。高齢化社会が進む中、区民の健康寿命を延伸も重要な課題だ。
○…活動の原点は40年以上前。仲間と一緒に会社を西区に構えた時、当時の町内会長から祭りの役員に誘われた。「半ば強制的だった」と笑うが、以来、地域活動にも力を注いできた。多世代交流の場となっている毎朝のラジオ体操は絶やすことなく続き、今では50年以上。近年担い手不足から中止を決める町内も多い盆踊りを連合町内会で開催するなど、人のつながりを創出してきた。「昔ながらの『向こう三軒両隣』の意識で周りの小さな変化に気づくことが大切」と信条を語る。
○…生まれは東京、22歳で横浜へ。アルバイトを機に測量設計の世界に入った。「図面を見るのも構想を練るのも楽しくて」と寝る間も惜しんで働き、新横浜プリンスホテルや横浜・八景島シーパラダイスなど数々の建築に携わった。「デートもいつも現場だった」と振り返る。妻は会社が入る建物のオーナーの娘で、たまたま相談を受けたのがきっかけで出会った。照れながらも「腐れ縁」と語る結婚生活は42年目。今は５人の孫の成長も楽しみの一つだ。
○…釣りやテニスなど趣味にも没頭してきた。40年以上、毎月第３日曜日は自分の時間と決め、仲間と三浦へカワハギ釣りに。「捌いた魚を孫が喜んで食べてくれるのが嬉しい」と目尻を下げる。71歳で仕事を引退してからも「忙しいのが一番良い」と地域活動にも趣味にもパワフルに駆け回っている。
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