戻る

中区・西区・南区 人物風土記

公開日:2025.09.11

10月に米国で行われる国際口笛コンテストに初めて出場を決めた
渡辺 洋子さん
中区山元町在住 61歳

口笛吹いて”生き切る”

 ○…10月に米国で開催される国際口笛コンテストの弾き吹き部門に初めて出場を決めた。予選に音源を送った曲は、『カントリーロード』とあいみょんの『愛の花』。本番は一発勝負だが、体を楽器として使う口笛に緊張は禁物。「大会出場は目標の一つ。なるべくリラックスして笑顔で聞かせたい」と意気込む。

 ○…子育てがひと段落した40代後半、子どもの頃から得意だった口笛の教室に通い始めた。「どんな曲でも鼻歌を歌う感覚で出来る。呼吸や顔の筋肉も使うので、体にも良いんですよ」とその魅力を語る。CDに合わせて演奏すると思うように吹けないと、自身で伴奏するため、すぐにギターの練習も開始。「ピアノやフルートもやっていて、音楽は好きだったんです」。以降、現在のギター伴奏の弾き吹きスタイルとなり、教室でも教えるようなった。

 ○…やりたいことはすぐに実行する行動派。「仕事もずっとしていたい」と言い切る。子どもができたタイミングで夫の海外赴任が決まった時も、「日本に残って仕事を続けたい」と主張した。当時は夫の希望で仕事を辞めて付いていったが、自宅で出来る仕事から再開。その後、土日のパートや派遣からの正社員復帰など、精力的に活動。「自由にできるお金と、社会との接点は大事」と軽やかに笑う。

 ○…数年前に手術した乳がんが転移し、現在は抗がん剤治療を続ける。だが「やりたいことはまだ沢山ある」と暗さを微塵も感じさせない。入院で中断した山元小学校コミュニティハウスでの口笛教室も、今年8月から再開。「生き切っているから、いつ死んでもいい」。今、興味があるのは、「製パン店」。本格的にパン作りを学び、「仕事としてパン屋さんをやりたい」と前を向く。

    ピックアップ

    すべて見る

    意見広告・議会報告

    すべて見る

    中区・西区・南区 人物風土記の新着記事

    中区・西区・南区 人物風土記の記事を検索

    コラム

    コラム一覧

    求人特集

    • LINE
    • X
    • Facebook
    • youtube
    • RSS