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中区・西区・南区 文化

公開日:2025.11.20

「昭和な空間楽しんで」
常設イラスト展、交流拠点にも

  • イラスト展が常設されている建物2階で平野いづみさんと正さん(左写真は故・平野朝子さん。トレードマークだった帽子も数点展示される)

  • レトロな建具や内装、照明も楽しめる

  • 座ってくつろげるコーナーも

  • 昭和の時代を感じる懐かしい置物

  • 平野朝子さん直筆のデザイン画も展示

  • 運営費のためグッズも販売する

 イラスト漫画家の平野いづみさん(72)=磯子区岡村=が、「昭和」をテーマにした常設イラスト展を11月21日(金)から、中区内で開催する。

 展示場所は、横浜スタジアムに近い『ゆずっ子立ち寄り処』と看板が掲げられた建物の2階=中区住吉町1の12。関内地区連合町内会会長を務めるなど、長年地域の様々な会の代表を務めていた叔母・平野朝子さんから受け継いだ建物だ。2021年9月に、1階を地元・磯子区岡村出身のアーティスト「ゆず」ファンの交流拠点としてオープン。横浜でライブがある時や月に2回ほど無料で開放している。

 イラスト展は、共に交流拠点を運営してきた兄の平野正さん(75)が、いづみさんの絵をもっと多くの人に知ってもらいたいと企画した。これまで公共施設などで期間限定の個展を開くことはあったが、常設展は初。

 「懐かしい昭和の雰囲気が漂う空間は、いづみのイラストの雰囲気にぴったり」と正さん。建物の売却を考えたこともあったが「人のために尽くしてきた叔母さんの遺志を継ぐために、1階はゆずファン、2階は地域の交流拠点にしてもらえたらと思った。昭和な空間を楽しむスポットとして、観光客も受け入れたい」と思いを話す。1階スペース同様、入場無料で開放し、ポストカードなどのグッズ販売を運営費に充てる。服飾デザイナーだった朝子さん直筆のデザイン画や愛用品、センス溢れる建具やタイルなどの内装も必見だ。

家族写真をもとに

 平野さんが本格的に描き始めたのは15年前、認知症になった母親の介護がきっかけだという。「ぬり絵が認知症のリハビリにいいと聞いて、最初は果物の絵から。そのうち思い出話をよくするようになったので、昔の家族写真などをイラストとして描き起こすようになりました」。自身の七五三や自治会の旅行の集合写真、地元岡村のまちの風景など、郷愁を誘うイラストが評判に。2012年に母が亡くなってからも描き続け、その数は1000枚以上にのぼる。今回のイラスト展では定期的に作品を入れ替えながら、常時約50点を展示する。

 平野さんは「私と同世代には懐かしく、若い人にはこんな時代もあったんだなと思ってもらえたら。とにかく楽しんでほしい」と話している。

 入場無料。毎週金・土の10時〜17時、不定休。(問)【携帯電話】090・8460・2418

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