中区・西区・南区 人物風土記
公開日:2026.01.01
横浜が舞台の長編アニメーション映画『迷宮のしおり』の監督を務めた
河森 正治(しょうじ)さん
西区在住 65歳
横浜から「異世界」描く
○…幼少期から20代前半まで過ごした横浜を舞台に、主人公がスマートフォンの中の世界に閉じ込められてしまう作品を手がけた。「横浜は世界につながる『ゲートシティ』であり、スマホの中の異世界へ飛び込むのにふさわしい場所」と語る。近年は東京に住んでいたが、本作の取材で横浜を多く訪れるうちに、「快適で便利」と西区に移り住んだ。
○…富山県の山奥で生まれ、3歳で神奈川区の大口に移り、4歳から保土ケ谷区和田町で生活。見たことがなかった市電やバス、船などにカルチャーショックを受けた。好奇心旺盛で、操車場にある機関車を眺め続け、「暗くなっても家に帰ってこないので、行方不明だと大騒ぎになった」と笑う。保土ケ谷の坂を自転車で走り回った経験が、「立体的に物を把握する力になった」と語り、デザイナーとしての基礎が築かれた。
○…中学から慶應へ進学。機械工学を学ぶ大学生時代にSF作品を数多く手がける「スタジオぬえ」のデザイナーとして頭角を現す。「宇宙開発がやりたくてNASAに行きたかったけれど、数学と英語ができなくて。アニメの中なら宇宙に行ける」。22歳でテレビアニメ『超時空要塞マクロス』のデザインやストーリー構成に携わり、戦闘機が人型に変形する斬新なメカが注目を集めた。以降もアニメ映画の監督やデザイナーとして活躍の場を広げ続けている。
○…再び横浜に住み、「大都市なのに、最先端のみなとみらいから渓谷まで変化がすごい。どれだけ歩いても楽しい」と感じる。昨年は大阪・関西万博でテーマ事業プロデューサーを務めた。来年の国際園芸博覧会も「ぜひ携わりたい」といい、今後も横浜からオリジナリティにあふれた作品を生み出していく。
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