自民党神奈川県連の会長に就任した総務大臣 菅 義偉(すが よしひで)さん 58歳
常に貫く「意志あれば道あり」
○…自民党の県組織である神奈川県連。会長への就任を「閣僚なので躊躇したが、受けたからには全ての責任がある」と腹を決めた。現職大臣として忙しいスケジュールが続くが、女性や若者へのアピールを課題に挙げるなど、意欲的だ。
○…秋田県で農家の長男として生まれた。「農家になるのが嫌で家出同然で飛び出した」。集団就職で上京し、工場などで働くが「このまま一生を終えたくない」と法政大で学んだ後、サラリーマンに。そこで感じたのは「世の中を動かすのは政治」だということ。大学就職課の紹介で代議士秘書になり、政治の世界へ。39歳で横浜市会議員になり、2期務めた後、衆議院議員になった。順風満帆に見える道のりだが、「最初の市会議員選挙はゼロからのスタートで大変だった」と当時の苦労を振り返る。
○…政治家として大切にしているのは「反骨精神」。「これがなければ、政治家として終わり」とまで言い切る。昨年秋に総務大臣に就任したが、「歴代の大臣が誰も手を付けてこなかった」という放送法改正に取り組むなど、姿勢は一貫している。好きな言葉は「意志あれば道あり」。「強い意志を持って頑張れば、何かしら可能性が出てくる」と力強く語る。大臣就任を「突然、暴風圏内に突入したようなもの」と表現。ウォーキングを趣味にしていたが、「どこへ行ってもSP(警護)が付いていて、思うように歩けない」と苦笑い。
○…多忙でも「健康に良いから」と1週間のうち、5回はそばを食べる。「地元にも行き付けの店がある」ほど。「好きなまち」という横浜を「港から海外へ羽ばたいた人も多く、さまざまなものが発信された場所」と見ている。家族は妻と3人の息子。長男は秘書を務めるが「息子に政治家はやらせない」と親としての顔を見せる。「大臣になったのだから、やりたいことをやりたい」。人懐っこい目の中に政治家としての“強い意志”がうかがえた。
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