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南区 人物風土記

公開日:2014.04.17

全国優勝した「六ツ川ミニバスケットボールクラブ」男子チームのコーチを務める
菊地 加代子さん
六ツ川在住 35歳

「頑張り続ける心」伝える

 ○…各都道府県の代表チームが優勝を争うミニバスケットボールの全国大会を3月30日に制した。昨年度は秋の県大会を初制覇した後、初めて関東大会に出場。年度の終わりには全国大会初出場で初優勝という「初物づくし」の1年を振り返り、「夢のような気持ち。ずっと気が張っていたが、皆さんに祝福されて少しずつほぐれてきた」と嬉しそうにほほ笑む。

 ○…永田台で生まれ育つ。幼いころは喘息持ちで、季節の変わり目には頻繁に発作を起こした。苦しい時間を紛らわすために行っていたことは、「布団の中での現実逃避」と苦笑い。海外を自由気ままに旅行し、元気に生活している自分を”妄想”していたという。体が弱く、「スポーツなんてできない」と思っていたが、地元バスケットボールチームの監督から喘息が良くなると言われ、小学5年生で始めた。当初は控えに甘んじることが多かったが、「頑張り続けて苦手なことを克服できるようになるのが楽しかった」という前向きな姿勢が成長を後押し。高校ではシューターとして活躍した。

 ○…YMCAでのボランティア活動などがきっかけで、「自分の好きなバスケで子どもたちと関わりたい」と思うように。20歳から同クラブのコーチを務める。10年以上の指導経験で、選手が壁を乗り越えて成長し、「楽しそうにプレーする姿を見ることが喜び」と醍醐味を語る。

 ○…「子どもは自分の想像を超えた行動をする。見ていると面白く、かわいらしい」。その愛情が深まってか、20代半ばで小学校の教員免許を取得。都筑区の学校で2年間勤めた後、「自分を見つめ直したい」と考え、単身でニュージーランドへ留学するという行動的な一面も。「小さいころの”妄想”が現実になった」と笑う。現在は戸塚区の小学校で6年生の担任を受け持つ。大好きな子どもたちに、頑張り続けることの素晴らしさを伝えていく。

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