南区版 掲載号:2016年12月8日号
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常照寺の僧侶で武道場「葵精舎(あおいしょうじゃ)」を開いた 伊東 政浩(せいこう)さん 南太田在住 45歳

”二刀流”で人のために尽力

 ○…10年来の悲願だった道場が完成。自らが指導する合気道と八光流柔術の「合気武道昊道(こうどう)会」の稽古場として使うほか、仲間とともに月1回行っている「こども食堂」の会場にもなっている。「南太田駅から歩いて40秒で来られる場所。多くの方に親しまれる場所にしたい」と意気込む。

 ○…明治から続く常照寺で生まれ育った。少年時代は「人が多く集まっていたけれど、何をしているのかよく分からなかった」と寺や僧侶の仕事に関心が薄かった。中学生になり、本堂で開かれていた居合道の稽古に参加し、武道と向き合うようになる。19歳の時、沖縄・法華経寺で修行。全国からやって来る困難を抱えた多くの若者に救いの手を差し伸べる僧侶の姿に感激した。「人のために尽くす、僧侶としてのあるべき姿を見た」。この出会いが、僧侶への思いを強くさせた。

 ○…25歳で日蓮宗の修行「大荒行」に挑んだ。これまでに4回経験し、冬の100日間、1日7回冷水をかぶり、2時間程度の睡眠で過ごした。「課せられるものを前向きにとらえれば」と冷静に物事を受け入れる。宗派を超えた「全日本仏教青年会」の理事長など、要職にも就いてきた。「いつも周囲から推薦される。それは何かを変えてほしいということを求められているのだと思う」。同会でキリスト教やユダヤ教の指導者と対話するための組織を作った。「世界平和を目指すために、共同体として協力する必要がある」と力強く語り、リーダーとして臆せずに改革に取り組む。

 ○…今年6月から始めた「横浜てらこや こども食堂」では、食事提供だけでなく、大学生に協力してもらい、遊びや勉強も子どもに教えようとしている。寺を使った地域コミュニティの場作りと同時に大学生や若者育成にも力を入れる。「昔のように、寺に地域の方が集えるようにしたい」。僧侶と武道家の”二刀流”で人のために尽くし、平和への道を模索していく。

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