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南区 人物風土記

公開日:2019.07.25

40周年を迎えた横浜市こども植物園に開園準備期から勤務する
石橋 國男さん
六ツ川在勤 72歳

目標決めて突っ走る



 ○…今年40周年を迎えたこども植物園に開園前の準備期間から勤務。60歳で定年し、一旦は市内の別の公園で働いたが、昨年から再び同園に。「植物園は『調査・研究』『普及啓発』『見本園の充実』の3本柱のどれが抜けてもいけない」と話す。



 ○…開園を前に、市内の山野草を展示するため、地主との交渉、採取を行い、約80種を集めた。「横浜市産が欲しかった」。また、開園日の6月23日にバラ園でテープカットが行われるため、開花が5月のバラを納入先に頼んで冷蔵庫に入れてもらった結果、満開でオープニングを迎えられた。以降、ニュートンのリンゴやゴッホがモデルにしたヒマワリなどの入手による園内の充実、小学校などへの出張指導、理科教材の作成、国内外での剪定など、さまざまな仕事をこなす。これまでにクリの変種「トゲナシグリ」などの新種も発見した。



 ○…東京・杉並区出身。小中学生の時は野球に熱中。都大会上位の常連で投手として活躍。高校2年時に大学の聴講生となり、マーケティングを学んだ。「売るためにはデータが必要。どのようなところで売れるのかを予想するのが面白かった」という。高校卒業後はマーケティング関係会社に就職し、19歳ですでに営業専門誌に寄稿するほど。30歳で横浜市役所に入庁し、同園に赴任した。



 ○…同園の植物誌を作ることを目指す。「植えてあるものを市民に知ってもらいたい」。現在95品種ある柿を「100にしたい」という。100品種目は「太郎柿」にしたい。「次郎柿があるということは太郎がある」。以前、古本屋で柿の品評会の様子を書いた文献を発見し「太郎柿」の記載を見つけた。「諦めるのが嫌い。『どこかにある』と目標を決めて突っ走る」。草木への愛情を持ち、まだまだ精力的に仕事へ全力を傾ける。

 

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