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南区 人物風土記

公開日:2020.01.30

在日外国人の学習支援などを行う「信愛塾」のセンター長を務める
竹川 真理子さん
中村町在勤 

国境を越えた友情育む

 ○…言葉の壁に苦しむ外国人の学びを支える拠点のリーダーとして尽力。中国語やハングル、タガログ語といった、さまざまな言語を駆使し、一人ひとりに寄り添った指導を心掛けている。2月1日には、外国にルーツを持つ人への理解を深める講演会の講師を任される。「信愛塾は家や学校以外の”第3の居場所”。皆さんがありのままでいられる雰囲気づくりを全うしていきたい」と語る人柄は実直だ。

 ○…20代の頃、街で見かけたヘイトスピーチなどを目の当たりにし、「民族や言葉が違うだけで人を差別する様子」に疑問を抱いた。「差別に苦しむ外国人の役に立てれば」との思いで1983年から信愛塾での活動を始め、国立予防衛生研究所(現国立感染症研究所)に勤務しながら数学や英語を教えた。「母国と日本の狭間で”自分は何者か”と戸惑う人のケアに従事したい」と、93年からセンター長の仕事に専念。子どもがいじめに遭い、日本での生活に不安を抱える外国人の相談に乗るなど、全国各地を駆け回っている。

 ○…「施設に通う人のほとんどは、相談したいけど他人に聞かれたくないという葛藤に苛まれている」と話す。デリケートな相談には慎重に対応。当事者以外に絶対聞かれないよう、密閉空間を作るなど、面談中は細心の注意を払い、一人ひとりを思いやったアドバイスを出す。「出会ったからには最後まで責任を持ち、当事者と課題解決に努めたい」

 ○…ドラえもんが大好き。「多くの夢と希望を与える姿が素敵で親しみやすい」とにっこり。施設では、子どもたちと「ドラえもんのうた」をよく歌うという。「こんなこといいな、できたらいいな-」。みんなの夢を叶えるため、これからも地域を駆け回る。

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