新型コロナウイルスの影響で休館していた地区センターや地域ケアプラザなどの公共施設が6月1日から順次再開した。利用人数の制限などで「密閉」「密集」「密接」の3密状況を作り出さないよう、工夫を凝らしながら施設運営を行っている。
市のガイドラインに基づき、施設は部屋の利用可能人数を定員の半分に制限するなどして再開している。これまで定期的に部屋を使っていた団体の中には再開後も利用を控える動きが見られる。
別所地域ケアプラザは4月1日に開所した新しい施設だが、コロナ禍で3月の内覧会やセレモニーは中止に。相談業務は行っていたが、開所早々、「開店休業」状態となった。阿部俊章所長は「皆さんに認知してもらう内覧会の中止は正直痛かった」と振り返る。
動画で存在アピール
施設を知ってもらおうと、取り組んだのがYouTubeでの動画配信。保健師が発案した健康体操「ロコモ体操」を投稿。上半身と下半身をバランス良く鍛える運動のほか、縄跳びを使ったトレーニングもあり、家族で楽しく取り組める。体験した40代男性は「運動不足でできるか不安だったが、詳しく解説してくれるから気持ちが前向きになる。反抗期の子どもたちとコミュニケーションを取るきっかけにもなった」と話した。
持ち物消毒も
永田地区センターは飛沫が飛ぶ恐れがあるカラオケやコーラスなど、発声を伴う活動を禁止にして再開した。来館者の持ち物まで入念に消毒し、感染症対策に徹する。
今夏に行うイベントは軒並み中止としたが、6月下旬から7月中旬にかけて展示する七夕飾りの準備を進めている。笹はこども植物園=六ツ川=が提供するなど、地域の施設が協力しながら運営に取り組む。筆記用具持参の下、短冊には子どもや高齢者を中心に、自身の願いやコロナ収束を祈るメッセージを自由に書いてもらう予定だ。
同センターは「制限はあるが、安全対策など今できることに精一杯取り組み、まちを元気付けるイベントを画策していきたい」としている。
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