元キックボクシング日本王者でジム経営者として区民の健康づくりを支える 矢島 直弥さん 六ツ川在勤 30歳
攻めて前進、過去を超える
○…キックボクサーとしての経験を活かし、今春、六ツ川にジム「ピースフィットネス24」をオープン。コロナ禍で会員集めに苦労したが「スムーズに進まないことは慣れている」と前向き。ジムの競争が激しい中、「六ツ川の人の健康づくりに役立てれば」と生まれ育った地域に根差した経営方針を掲げる。
○…小学生から高校までサッカーを続けた。高校時代、持久走は部内でトップ、体力に自信はあった。「何かを見つけたい」と大学へ進み、知人の紹介でキックボクシングに出会った。「強くなって女性にモテたい」という動機だったが、チームプレーで役割が求められるサッカーと異なり「自分が頑張れば試合に出られる」点に魅力を感じて没頭。アマチュア時代は連勝を重ねた。
○…ジム入りから2年が過ぎた2011年にプロ転向。「魅せることが大切」との考えで、リスクがあっても積極的に前へ出て攻めるスタイルを確立。関係者から「客を呼べる」と高評価を得る中、16年、目標にしていたチャンピオンベルトを3度目の挑戦でつかんだ。「キックボクシングを広めたい」とテレビ中継される格闘技イベントへの参戦を目指す。しかし、17年の試合であごを骨折。医師から「復帰まで2年かかる」と言われ、引退を決断した。
○…志半ばの引退。同じリングに上がっていた選手がテレビに出て脚光を浴びる姿を見て「未練はある」と思いを隠さない。「過去の栄光にすがっていても成長しない。過去の自分に負けたくない」と今はジム経営に励む。西区で妻と2人の子どもと暮らし、休日は湘南の海でリラックス。「35歳までに飲食や清掃の会社も立ち上げたい」と前へ攻める姿勢を忘れないボクサー魂で夢への挑戦を続ける。
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