南区版 掲載号:2021年2月25日号 エリアトップへ

画家で2月27日まで中区の「ギャルリーパリ」で個展を開いている 伊藤 久美子さん 別所中里台在住

掲載号:2021年2月25日号

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偶然から始まる想像を絵に

 ○…作品展ではアクリル絵の具を使い、花や風景をモチーフにした35点のほか、期間中に在廊し、25mの巻物に絵を描く方法を初めて企画。「日記を書くような感覚でとても楽しい」と話し、金魚や猫が登場する「絵巻物」がギャラリーの中央に広がっている。

 ○…幼少期から「気が付いたら紙と鉛筆を持っていた」といい、中学、高校は美術部。文化祭で教室を葉っぱで覆い、秋の雰囲気に一変させたことが思い出。絵を本格的に描き始めたのは、結婚・出産後に子育てが一段落してから。約20年前、元町のアトリエに通い始め、独創的な絵と線のタッチが周囲から高評価を集める。日展の審査員を務めるような著名な画家に声を掛けられ、構図の基本を一から学び、すぐに作品展で入賞するほどの実力を付けた。

 ○…「最初は描きやすい花ばかり描いていた」というが、師匠の下で技術を磨いた。ローラーなどで不規則な線を描き、そこを起点に作品を展開していく手法を好み「偶然できる線が面白い」という。雑誌や映画、パソコン画面にある画像などを頭の中にインプットし、作品のヒントにする。物を見て描くのではなく、創造の世界をキャンバスに広げる。

 ○…ある時、作品を見た人から「絵から音楽が聴こえてくるようだ」と言われたことに大きな喜びを感じた。「見た人が自由に発想できるような絵を描きたい」と今後は抽象画の幅も広げる。制作に行き詰まる時もあるが「唯一、アドバイスしてくれる存在」という夫が支えてくれる。作品作りの際は常にクラシックを聴く。「絵がうまいと思わないけど、人と違う点がいいのかな」と大好きな楽器であるチェロの音色のように、豊かな響きと心地良さを見た人に与える絵を描き続ける。

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