南区 人物風土記
公開日:2021.10.21
3児の母で、幼児の人間形成を目的とする「くるみキッズ空手教室」を主宰する
平田 由衣花さん
中里在住 31歳
負けを受け入れ成長
○…空手と向き合って26年。今は4歳、3歳、1歳児の子育てと両立し、幼児対象の空手教室を主宰する。技術向上はもちろん、人間形成の場所にしたいと言う。「ご近所さんへのあいさつ、親切にしてもらった時のお礼の言葉を当たり前に言えるような大人に育てたい」と日常生活での礼儀を重んじる。
○…磯子区出身。5歳で空手を始めたが「最初は親にやらされている感が強かったから練習に身が入らなかった」笑う。小4で参加した市大会で入賞したことが自信になり、高学年のころに「形」で優勝を成し遂げた。「練習の成果が表れたことで空手にやりがいを感じた。『もっと強くなりたい』との向上心が自分を成長させたのでは」と述懐する。
○…関東学院大では空手部の主将を務め、全国区の選手として活躍。卒業後は空手道場で老若男女を指導したが25歳で結婚し、長男を妊娠したのを機に現場から身を引いた。しかし、子育てに追われる中でも、ふと頭に浮かぶのが大好きな空手だった。その後は産休以外は極力、道場に足を運び、7月に念願だった子どもの空手教室を立ち上げた。今は多忙な中でも生活を楽しむ余裕が生まれたと言い、新たな目標に向かって突き進む。「ヨガインストラクターの資格を取って、お母さんたちが気軽にできる空手とヨガを組み合わせた運動教室を開きたい」
○…教室の子どもには「負けが強くしてくれる」と言い聞かせている。「自分も負けた原因を分析する習慣がついてから一回り、二回りと成長できた。強くなる答えを自分の力で導き出してもらいたい」と親心を見せる。「よく見る、よく聞く、元気良く――」。その3カ条を信念に、空手を通じたキッズの人間形成に努めていく。
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