特殊詐欺などの犯罪への注意を呼び掛ける「蒔田生活安全母の会」の会長を務める 高橋 公子さん 共進町在住 81歳
「地道にコツコツ」貫く
○…住民が犯罪に巻き込まれないように注意を呼び掛ける団体のまとめ役になって約8年。オレオレ詐欺などの特殊詐欺の対策が書かれた卓上ポップのデザインを約15人の仲間とともに考えた。卓上ポップは高齢者を中心に南区内の銀行などで数千枚が12月に配られた。「電話1本で多額のお金をだまし取られる可能性がある。非通知番号からの電話を警戒するなど、すぐに実践できることを地道に発信していければ」と住民目線に立って呼び掛ける。
○…蒔田連合町内会の婦人部に入っていた縁で「蒔田生活安全母の会」が発足した1998年から在籍する。誘われるがままに入会したというが、犯罪に巻き込まれた知人の話を聞く度に「自分の活動意欲・意識がまちの平和に関わる」という強い責任感が芽生えた。「詐欺被害に2回遭った人も身近にいる。皆さんの防犯意識を高めたい」と思いが熱い。
○…県内の女性防犯団体などで構成される「神奈川県女性防犯連絡協議会」が月1回ペースで開く会合にも参加する。「コロナ禍、どの団体も工夫を凝らして活動していて刺激を受ける。会合での情報交換で学ぶことが多い」と語る。広域で活動する団体が若者の会員数を増やしていることから、「蒔田地区に限らず、南区全域から会員を募集したい」と新たな指針を策定。「南生活安全母の会」として裾野を広げる計画を進める。
○…鶴見区出身。洋裁学校を卒業し、29歳のころに横浜中華街で洋服店を開業した。結婚後に店を畳んだが、共進町の夫の実家も洋服店。「これも何かの運命かな」と微笑み、81歳の今も店に立つ。「地域の皆さんに支えられて生きている。恩返しができるようにコツコツと積み重ねていきたい」と前を向く。
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