子どもに防災意識を持ってもらい、楽しく学べる環境を作ろうと、保育園児に火災予防に関する絵本を読み聞かせる「防災てらこや」が5月23日、横浜橋通商店街で行われた。同商店街が主催し、南消防署などが協力したもの。昨年始まった「てらこや」は、消防庁の表彰を受けるなど、市内外から注目され、今年はさらに取組を広げていく考えだ。
「てらこや」は商店街と消防署が話し合う中で生まれた企画。新川町に事務所がある株式会社野毛印刷社の3者で進めてきた。子どもたちの防災意識を高めることを目的に、昨年は商店街の多目的スペースを使い、保育園児向けに防災に関する絵本の読み聞かせを行ったほか、南吉田小学校の児童を対象にした消防署の見学会などを実施。
地域に根差した取組が評価され、今年2月には消防庁の「防災まちづくり大賞」で日本防火・防災協会長賞を受賞した。
2年目となる今年度はスタート企画として、商店街そばの万世町にある「やすらぎ保育園」の園児に対し、消防署員が絵本を読み聞かせた。絵本は野毛印刷社が市消防局の企画・監修を受けて発行したもので、動物たちが暮らす森の中で起きた火災にどう対応するかを伝える内容。園児8人が興味深そうに話を聞いていた。その後にあった火災時の行動を考えるクイズでも園児は「家が火事になっても家の中に戻らない」など、正しい対処法を答えていた。
消防庁の表彰を受けたことで、取組が広く知られた。消防署は「市の他部局からも注目され、連携の可能性が広がった」とまちづくりの観点から何ができるかを考えていく。今年は火災だけではなく、地震や救急などについて考えられる企画も検討する。また、対象の小学校の範囲を広げたり、外国人向け企画も視野に入っており、広がりを見せている。
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