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公開日:2023.08.17
自転車盗増に歯止めを
南警察、タグで注意喚起
南警察署は頻発している自転車盗を未然に防ごうと、「盗難防止検証中」と書かれたタグを無施錠の自転車に取り付ける実証実験を区内4カ所の駐輪場で行っている。自転車の所有者に注意喚起をするとともに、警察が自転車盗を警戒していることを犯人に認識させるのが狙い。9月中旬まで実施する。
被害56%が無施錠
南署によると、区内で発生した過去10年間の自転車盗の件数は2067件で、約56%が無施錠だった。
2013年の301件をピークに、19年の122件まで6年連続で減少していた。だが、20年に163件発生して増加に転じ、21年は146件、22年は155件と増減を繰り返した。今年は7月末時点で109件となっており、昨年を上回る可能性がある。
南署は増加傾向の理由を結論づけることができないというが、「コロナの影響で、街頭での注意喚起が思うようにできなくなったのが一因かもしれない」と指摘する。コロナが5類に移行し、行動制限が緩和され、今後、増加に拍車がかかる恐れもあるという。
犯人に圧力を
南署は自転車盗の件数を再び減少傾向に転じさせようと、警察官が「盗難防止検証中」と書かれたタグを無施錠の自転車のハンドルに取り付ける実証実験を6月19日に開始。駅周辺で盗難が多いというこれまでの傾向を踏まえ、市営地下鉄弘明寺駅、蒔田駅、京急弘明寺駅、南太田駅のそばにある4カ所の駐輪場で行っている。9月中旬まで実施し、その結果を基に実験の継続や有効的な取組を検討する。
実証実験は人の行動変容を促す「仕掛学」を利用したもの。自転車の所有者に注意を呼び掛けるだけではなく、犯人に「警察官に見られている」などの警戒心を与えることが犯罪の抑止になるという。愛知県警は1月から3月、県内の駐輪場など4カ所で実施。盗難が22年10月から12月と比べて約8割減った。
情勢鑑み街頭活動も
南署はこれまで南防犯協会と連携し、自転車盗への注意を呼び掛けるキャンペーンを商店街などの人通りが多い場所で行ってきた。「備え付けの鍵とワイヤー錠などで二重施錠することが防犯効果を高める」と呼び掛け、住民の防犯意識を高めている。
コロナ禍に入り、街頭活動を縮小しているが、今後、キャンペーンを検討したいという。「1件でも自転車盗を減らせるように注意喚起をしていく」としている。
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