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公開日:2023.11.30

南吉田小で「防災授業参観」
拠点訓練と同時の新形式

  • けが人の搬送方法の説明を聞く児童と保護者

 市立南吉田小学校で11月25日、防災について児童と保護者が考える「防災授業参観」があった。同時に寿東部地区の住民が参加する地域防災拠点訓練も行い、新しい形式で進めた。授業参観では、学校が地域防災拠点になった際の心構えを4年生が発表するなど、地震に慣れていない外国籍児童や保護者らにも防災について考える機会を提供した。

 同校は、地域防災拠点の対象地域である寿東部地区と連携し、2011年から合同で訓練を行ってきた。以前の訓練は大地震が発生したと想定し、児童を保護者に引き渡す内容が中心だった。

保護者の参加促進

 同校はこの数年、外国に関係する児童が半数前後在籍する状況が続く。保護者の中には母国で地震を経験していない人もいて、同校と地域住民の両者は、災害時の行動や日頃の備えを知ってほしいという思いがあった。

 より多くの保護者に訓練に参加してもらうため、今回は「防災授業参観」とし、児童が防災にいて学ぶ様子を保護者にも見てもらう形にした。

 4年生は地域防災拠点について、これまで学んできたことを発表。3年生の時から横浜橋通商店街や南消防署が進める防災について考える体験企画「防災てらこや」に参加して学んだことも活かし、災害時の生活場所となる拠点がどのようなものなのか、体育館の床で寝ることのリスク、拠点での生活に役立つものなどを説明した。発表を行った体育館には段ボールベッドが展示され、保護者も見学した。

体験企画も

 校庭には体験ブースを設け、けが人の搬送や水消火器を使った放水、煙体験などについて、消防署や消防団からの説明を児童と保護者が聞き、体験した。日本語が分からない保護者のために、みなみ市民活動・多文化共生ラウンジの協力で参加した通訳が拠点の受付カードの書き方を中国語などで説明した。

 地域住民は防災倉庫の備蓄品点検や簡易トイレの設置をテストし、拠点運営の備えを進めた。

 参加した3年生の保護者は「町内会の防災訓練に参加したことがなく、拠点の説明は初めて聞いた」と話していた。同校の金子正人校長は「保護者の方にも防災に関心を持っていただけるような形式にし、児童も学びを深める一日となった」と語った。

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