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公開日:2023.12.21
榎町相模屋
酒店がシェアハウスに
築70年超、改装で再生
蒔田駅そばの榎町で2020年まで75年間営業していた酒店が改装され、11月にシェアハウスとコミュニティラウンジの複合施設に生まれ変わった。酒店時代から土地と建物を所有していた不動産管理会社がまちづくりにつなげようと手掛けたもの。12月24日にはライブを中心としたイベントを開き、昭和の酒店が新しくなった姿を披露する。
蒔田駅から約300mの榎町2丁目に11月に完成したのが「蒔田相模屋レジデンス」。この場所には、1945年から2020年まで酒店「相模屋」があった。
相模屋は大正時代に創業し、当初は旧南区庁舎付近にあったが、戦災で店が焼失。1945年に榎町へ移転し、2020年3月に閉店した。
店舗の土地と建物は2001年に不動産管理業の有限会社礎=港南区日野=が取得。同社社長の山野宏和さんは、テナントとなった相模屋を応援しようと、2018年に店内で立ち飲みを行う「角打ち」を企画するなどしたが、店主の都合で2年後に閉店となった。
地域に貸し出しも
山野さんは、長年地域に親しまれた店舗が消えてしまうのは惜しいと考え、今年7月から1階の店舗スペースと2階の居住部分の改装を始めた。1階は15畳のコミュニティラウンジ、2階は4畳半〜6畳のシェアハウス3室に生まれ変わった。酒店時代にあった看板や1階のたばこ販売窓口などはそのままにし、昭和の雰囲気が残る。
1階は基本的にシェアハウス入居者の共用スペースだが、地域とつながる場所としての役割もあり、希望者にイベント開催などの目的で貸し出すことも考えている。
この地域について、山野さんは「住民の高齢化が進む中、近隣にスーパーやコンビニもあり、個人経営の魅力的な飲食店も多い」と語り、若い世代の住民を増やし、地域活性化につなげたいと願っている。
多くの人にこの場所を知ってもらおうと、12月24日にクリスマスコンサートを行う。音楽ユニット「ティースファンタジー」がトーンチャイムなどを演奏。午後3時からと4時からの2回。会場では甘酒やホットワインの販売もある。
山野さんは「ここを楽しいことがあると思える場所にしたい」と今後のまちづくりにつなげていく意向だ。問い合わせは有限会社礎【電話】045・842・9473。
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