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公開日:2024.01.11
横浜総合高
「大感謝祭」で恩返し
就業体験先の魅力発信
市立横浜総合高校の生徒が就業体験を行った地域の魅力を発信するイベント「横総大感謝祭」が12月26日に弘明寺商店街で行われ、多くの人でにぎわった。野菜や果物のほか、生徒が開発した商品が販売されるなど、食を通じた交流が生まれていた。
名産品を販売
イベントは同校から依頼を受けて就業体験を行うNPO法人「体験活動サポート開港場」が主催。生徒が農業や漁業体験でお世話になった地域に恩返ししようと、2019年に初めて行った。
商店街中央の観音橋とさくら橋で実施。小田原産のみかんやレモン、福島県矢祭産の米のほか、生徒が開発し、湯がいた薄切り餅にジャムなどをつけて食べる料理「しゃぶもっち」などを販売した。国際理解を目的としたハラルフードの提供もあり、多くの人が興味を示していた。
市立南中学校和太鼓部も参加し、パフォーマンスを披露。和太鼓の力強い音色が商店街に響き、大きな拍手が送られた。24年の干支「辰」をモチーフとした正月飾りを作る折り紙教室もにぎわいを見せていた。横浜総合高の生徒で、イベントの運営に携わった鈴木智也さん(2年)は「イベントで主体性や協調性が養われた。お世話になった地域の方々の思いを発信できた」と話し、手応えを感じていた。
避難所掲示を紹介
イベントでは、横総高の生徒がNPOの協力を得て作った「避難所掲示セット」を展示。防災拠点でトイレや給水所などを案内する際に使うA1〜A4サイズの掲示用紙には、「泣かない子どもはいない」「外国の人は困っているかも」など、避難所内のトラブルを未然に防ぐための心得を文字とイラストで分かりやすく紹介している。掲示を見た20代男性は「災害時は気持ちに余裕がなくなると思うので、掲示物を見て思いやりの心を取り戻せそう」と興味を示していた。
避難所掲示セットは南区内全部の地域防災拠点に寄贈し、12月22日時点で21都道府県で配布済み。全国の地域防災拠点に届けようと、イベントで募金を実施。収益金と合わせて約5万円が集まり、「避難所掲示セット」を新たに25部作ることができる。
震災時に役立つセット
NPOの代表で横浜総合高校元校長の小市聡さんは元日に発生した能登半島地震を踏まえ、掲示セットが「掲示物で事前に意思表示をすることが避難所を設営する方々の負担を減らし、住民同士のトラブル防止などに役立つはず」と話す。
横総高は弘明寺商店街の清掃のほか、地下鉄弘明寺駅に詐欺被害防止を訴える自作のポスターを掲示するなど、地域活動に力を入れている。
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