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保土ケ谷区 人物風土記

公開日:2011.01.20

今年、発足15周年を迎える「新井町公園愛護会」代表を務める
金子 久夫さん
区内・新井町在住 61歳

ゴールのない夢に向かって



 ○…平成8年の公園開所と同時期に発足した愛護会は、地域住民らによる有志グループ。皆に親しまれる公園づくりを目指し清掃や環境整備に尽力する他、利用者の季節の楽しみ『タケノコ掘り』についても、自然環境を守りつつタケノコがなるべく平等に配分できる様なルールを構築。また園内にある茶畑を、近隣の新井小学校の児童に提供。学習の場として活用してもらうなど特色ある活動が認められ、昨年春には環境大臣から「地域環境保全功労者」として表彰を受けた。



 ○…「こうした活動は、私一人で出来る訳じゃないですよ」と語るリーダーは、約30名の会員の成果を強調。会全体で受けた表彰を嬉しそうに振り返る。また、地域の年配者が児童達と交流を持てる貴重な場となっている学校との連携事業についても、契機は校長先生からの呼び掛けだった事を打ち明け「地域を大切にする皆さんに恵まれているおかげですよ」と笑顔で語る。



 ○…生まれも育ちも新井町。自治会で8年、上新地区で4年の会長暦を持つ。何かと気苦労も多い地域活動に関しては「人のため、などとは思った事はないですよ」とキッパリ。聞けば、若い頃から「自分が住みやすい街にするにはどうすれば良いか?」という観点で常に地元と向き合ってきたのだとか。自身”地域活動に携わっている者に偉い人は居ない”という強いポリシーもあるだけに、特にここ数年は付近の住民が主体となり、様々な地域活動に愛着を持って精力的に取組むようになった現状を、誰より喜んでいるに違いない。



 ○…「地域づくり、まちづくり。人づくりにはゴールがありませんよ」と話し、自分の役割は次世代へ良い形でバトンタッチする事、と認識する。と同時に「あとで”もっとこうしておけば…”などと後悔はしたくないですね」とも。『住み良い街づくり』という漠然としながらも壮大な目標のため、全力疾走を続ける日々が、今年も続きそうだ。

 

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