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保土ケ谷区 人物風土記

公開日:2011.11.10

保土ケ谷区薬剤師会の会長を務める
木村 重さん
区内・天王町在住 61歳

ジャンルを問わない専門家



 ○…地域医療に貢献する薬剤師会は、医師会、歯科医師会と連携し「三師交流会」を開催するなど、医者にとって大切なパートナー。区内で薬局等に勤務する約百名の会員薬剤師のリーダーに就任して10年を迎えた今年は、原発事故などの影響で医療そのものの在り方が大きく問われている。「大変な時代になりましたね」と、真剣な眼差しで語る。



 ○…薬に関する様々な相談や「おくすり手帳」の配布、PRなどを通して健康づくりを支援している同会。だが薬剤師が”学校環境の維持”を管轄としており、水道・プールの水質から照明、ダニの検査に至るまで校内の各所をチェックしている事を、知る人は少ない。



 ○…さらにこの夏は、緊急的な取組みとして校庭での放射能測定も実施した。「必要以上にパニックになるのも良くないし、目をそむけたり、安心だと思い込むのも良くない。正しい知識とデータに基づいた行動をとる事が大切です」と、言葉を選びながら話す一方、「とにかく難しい問題ですよ」とも。先の震災以降は、食物に関する相談なども増えているそうで「多くの不安から、心の病を引き起こすこともあります。なるべく(メンタル的な)ストレスをかけない暮らしをしてもらいたいですね」とアドバイス。そこには、直接患者の治療を行える半面、専門の診療科目がある医師とは異なり、ジャンルを問わず個々の健康を包括的にサポートする事ができる、スペシャリストならではの心遣いが感じられた。



 ○…自身、生まれも育ちも保土ケ谷区。いわゆる「街のお薬屋さん」として約30年、薬局を営み、薬の適正使用の呼び掛けやミスの無い調剤など、当たり前のように行ってきた。今後は薬剤師会として実施している「地域防災拠点の備蓄薬管理」や「井戸水の検査」などについても、特に重要視される事が予想されている。モットーとする『奉仕の気持ち』が、最も活かされる時は、今なのかもしれない。

 

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