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保土ケ谷区 人物風土記

公開日:2018.09.20

健常・障害者のボッチャ合同チーム結成に尽力した上菅田特別支援学校の教諭
木下 学さん
38歳

人生は人との出会いで決まる

 ○…「特に何かすごいことをやっているわけではないですし、一人の力では決してできないこと」。ボッチャを通して健常者と障害者の合同チーム結成に中心的な役割を果たすも、本人は提案を力強く後押ししてくれた校長をはじめ職場の同僚、日頃の仕事に向き合うことへの家族の理解に対し感謝の気持ちを示すなど、謙虚な人柄をうかがわせる。

 ○…特別支援学校の教諭に着任したのは今回が2度目。「子どもと接するのが好き」で大学時代は家庭教師や塾の先生などのアルバイトを行い、その後、当時何百倍もの倍率だった教員試験に合格。最初に配属されたのが特別支援学校だった。「当初どうすればいのか分からなかった」と悔しさで涙を流す日もあったが、そんな中救ってくれたのは生徒。「生徒と触れ合っていくうちに微細な表情の変化から相手の気持ちを読み取る大切さを学ばせてもらった。今後の教諭人生においてとても大切なこと」と今に通じる原点を振り返る。

 ○…大阪の高槻の生まれ。小学校まではサッカーに打ち込むも怪我の影響で中学入学時に部活をやめると友達とよく遊んでいたという。その影響で高校受験では費用のかかる高校に。「パートに行っていた母親がバスに乗らずに徒歩で帰宅しているのを見て心配をかけてしまった」と責任を感じ、高校では勉学に励んだ。それでも勉強が終われば「友達と遊んでいた」と友情も大切にしてきた。

 ○…「これまでの出会いはすべてが良いもの」と話し、「その中で得た経験、感謝を自身の力に変えていろいろな人が困っているときに助けたり、架け橋になれれば」とこれからの思いを話す。先入観に捉われず、生徒のため、周囲の人のためいろいろな考えをめぐらせ現場に立ち続ける。

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