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保土ケ谷区 人物風土記

公開日:2019.02.14

保土ケ谷地区ほっとなまちづくり実行委員長としてみんなの食堂開設に尽力した
高橋 景さん
狩場町在住 64歳

心を通わせより良い地域に

 ○…先月下旬に狩場町東部自治会館に開設した多世代が集まって交流する食堂「みんなでキッチン」。約100人が集まり、大盛況だった初日を振り返り「多くの人が集まって本当に嬉しかった」と安堵感を滲ませながら笑顔を浮かべる。一方で、「課題も出てくる。みんなの思いを汲み取りながら一つひとつ乗り越えていきたい」と次回開催の準備に向け、余念がない。

 ○…宮城県の出身。「農家の生まれで裕福ではなかったが、親戚が皆仲良く明るい家庭だった」と柔和な表情で話す。「印象的だった」と振り返るのは「これからの時代、何かに縛られるのではなく、自身の好きなように生きなさい」という親の言葉。「長男として生まれ、家業を継ぐのが当たり前の時代。先見の明があった」と、大学進学時に上京。勉学の傍らさまざまな同好会にも参加し、その時に得た経験や知識が人と対話するうえで引き出しとなり現在でも役立っているという。

 ○…「地域に貢献していきたい」という思いが芽生えたのは、30代から40代の頃。3人の子どものうち、1人が障がいを抱え、学校まで車で送り迎えをしていた。ある時体調を崩し、送り迎えが出来ない時、手を差し伸べたのは近所の住民だった。「仕事と子育てに追われ、住む地域に関心がなかった中で、とても温かいものを感じた。感謝しかない」

 ○…3月中には生活に困っている人を支える活動の立ち上げ準備を進めるなど、精力的に取り組んでいる。取り組む上で大切にしている思いは「心の財」。「顔を合わせて対話することで信頼が生まれ、友好につながっていく。互いに心を通わせることで、『あなたがいて良かった』と思われるような地域を目指したい」と将来に向けやりたいことへの思いが尽きない。

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