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保土ケ谷区 コラム

公開日:2023.10.19

日蓮宗樹源寺 権住職 日比(ヒビ)宣仁(センジン) 連載30
法話箋 〜鹿苑〜
「仏教の因果論」

 原因があるから結果がある。その結果が原因となり、次なる結果を生み出す。善き原因は楽なる結果を齎(もたら)し(善因(ぜんいん)楽果(らっか))、悪しき原因は苦なる結果を招きます(悪因苦果(あくいんくか))。このような因果論を理解しないことを、愚癡(ぐち)と呼びます。

 ここで見過ごしてはならないことは、私たち一人ひとりは何かしらの結果としての存在である、ということです。私たちの存在は、先祖や周囲の環境(今生きている中で身を置いている環境。家庭や職場、学校など)によって成立しています。すなわち、先祖や周囲の環境は、私たちの原因に他ならないのです。原因を疎(おろそ)かにすれば、その結果は当然お粗末になるでしょう。お粗末な人間は愚癡をこぼします。そのようにならない為に、自身の原因を大切にする必要があります。また、私たち自身も次世代という結果に対する原因になり得ます。次の世代に明るい未来という結果を遺すためには、私たち自身が善き原因となる必要があるでしょう。

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