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保土ケ谷区 コラム

公開日:2024.05.30

vol.519
ミルキーJr.モカ Jr.モネのほどがや
「長靴」文/ささきやすえ(区内在住・フリーライター)

 ボクはミルキーJrモカJr モネ。瀬戸ケ谷町に住む2歳のミニチュアシュナウザー。

 雨の日用品といえば、「傘」と「長靴」。「傘」は前号で記したので今日は「長靴」のお話だよ。

 日本語では靴を長靴、半長靴、短靴と長さによって分類しているの。「長靴」の意味は皮やゴムでできている防水用、雨天、水作業、乗馬時に使用する履物のこと。

 国産の長靴が最初に登場するのは大正時代。築地の魚河岸で履く長靴を開発した当時の履物店(江戸時代末期創業、当時は下駄を取り扱っていた)が「滑りにくい靴底」をテーマに、「丈夫さ」「履きやすさ」を加えてさらに開発を続けた黒いゴム長靴。

 お洒落なレインブーツではなく、釘などを踏んでも大丈夫な踵部分であること、フォークリフトなどを運転しやすいように足首を自由に動かせることを追求した市場での実用的なものだった。さらには、魚釣り、園芸作業など幅広い用途で使われるようになった。

 長靴の始まりは19世紀のイギリスの騎兵隊が脛を負傷から守るための乗馬ブーツ。革製で主に軍靴としてのものだったけれど、それがイギリス紳士に広まり、より防水性の高いゴム製に素材が変化したのだそう。ウェリントンブーツと呼ばれる所以は、騎兵隊の乗馬ブーツを依頼したのウェリントン侯爵だったから。

 ボクたち犬族用の長靴も市販されているよ。雨の日の散歩用としてだけではなく、災害時に落下物の破片から肉球を守り、霜焼けを防ぐなどが目的にもなっている。また、シニア犬の肉球保護の目的もあるの。

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