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保土ケ谷区 コラム

公開日:2025.04.24

日蓮宗樹源寺 権住職 日比宣仁(ヒビセンジン) 連載48
法話箋 〜鹿苑〜
「得無生法忍」

 『法華経(ほけきょう)』では、悟りの境地に至ることを、「得無生法忍(とくむしょうぼうにん)」と表現しています。これは、「無(む)生法忍(しょうぼうにん)を得る」と読みます。無生(むしょう)は無生無滅(むしょうむめつ)という言葉の略で、簡単に言えば、固定観念を持たない、という意味です。法忍(ほうにん)とは、受け入れる力、といった意味合いでしょう。つまり、「無生法忍(むしょうぼうにん)」とは、固定的な考え方には捉われず、全ての現象をありのままに受け入れる力、と現代語訳できます。私たちは日々、物事の変化に一喜一憂します。その中でも、金銭・健康・人間関係の変化は、特に私たちの心を翻弄します。但し、それらの変化は自然の摂理によるものであり、「仕方のないこと」なのです。しかし、私たちは自我があるので、「自分は苦難には見舞われないであろう」という固定観念があり、いざ、苦難が降りかかると、現実を受け入れられずに苦しんでしまいます。生きていると様々な出来事に遭遇しますが、それら一つ一つを丁寧に受け入れて生きていくべきなのでしょう。

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