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公開日:2015.02.26

園児の絵手紙、高齢者宅に
地域で見守る取組開始

  • イラストを受け取り喜ぶ梶山さん(右)と柿崎さん

 鶴見区はこのほど、一人暮らしの高齢者に区内の保育園児がイラストを描いた「あいねっとレター」を届ける取組をはじめた。子育て世帯をはじめ、地域全体で高齢者を見守ることが目的。配布先からは可愛らしいイラストに、喜びの声が上がっている。

 区内では現在、民生委員らが75歳以上の一人暮らしの高齢者を対象に、定期訪問活動を行っている。あいねっとレターは、その定期訪問の際に配布。名称は健康で住みやすいまちづくりを目標とした区の地域福祉保健計画「鶴見・あいねっと」からとったものだ。

約4千枚 手描きで

 カードには区内52保育園の園児が描いたイラストのほか、インフルエンザ予防啓発といった高齢者に向けた情報も掲載。約4000枚とともに、初回にはカードを飾るフレームも配布しているという。

 2月19日には訪問員の柿崎香代子さんが、市場東中町の梶山ハツエさん(89)を訪問。總持寺保育園の園児が描いた可愛いらしいイラストが届けられた。梶山さんは「すごく上手。玄関に飾っていたら孫に取られてしまいそう」と冗談めかしながら喜んでいた。

 柿崎さんは「子どもが描いたイラストを喜んでくれるのでとてもいい」と日々の定期訪問から効果を実感している。

つながり意識向上へ

 鶴見区でも高齢化は進行しており、約300人の民生委員に対し、定期訪問を受けている75歳以上の高齢者は3610人(2014年3月現在)に上るという。

 区役所福祉保健課の松下功係長は「災害発生時に、民生委員だけでは高齢者を助けきれない。子育て世帯をはじめとした若い世代が、地域のつながりを意識するきっかけになれば」と話している。

 今後はぬり絵や折り紙など形を変えながら、年1回程度配布していくという。

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