(公社)神奈川県助産師会立とわ助産院=鶴見中央=で院長を務める助産師の山本年映さんがこのほど、第52回神奈川県看護賞を受賞した。同院での母子支援や後進の育成などが評価された。山本さんは「コツコツやってきたことが認められてうれしい」と話す。
県看護賞は、県内で看護師や保健師、助産師など、専門的な業務で顕著な業績をあげた人を表彰するもの。県民の看護への理解を深めることなどを目的に、1966年からスタートし、今年で52回目となる。
表彰者は、近代看護を築いたフローレンス・ナイチンゲールの誕生日にあたる5月12日の「看護の日」前後に毎年公表される。今年は山本さんを含む10人が選出された。
助産師歴は約30年
山本さんは内科の看護師を経て、長女の出産を機に助産師に転身。病院の産科やクリニックなどで助産師としての経験を積んだ。
その中、地域でも活動する先輩助産師との出会いに刺激を受け、行政の母子訪問や母親教室事業などにも参加。院外の活動も精力的にこなした。2009年、同院開設にあたり協力を依頼され院長に就任。約30年、助産師一筋だ。
女性の生涯サポート
同院は、2013年から市が始めた産後母子ケア事業の委託を受け、年間40〜50件の産後ケア入院を受け入れている。母乳外来は出産した病院に関わらず診るなど、柔軟に対応。産後に子ども連れで参加できるマッサージ教室を企画するといった、地域の拠点となるような産後の母子支援が評価につながった。
「ワンオペ」と呼ばれる一人育児など、産後ケアを必要としている人は増えているという。晩婚化から高齢出産も増加し、取り巻く環境も変化している。
「助産師は英語でmidwife。お産だけでなく、女性の生涯をサポートする仕事。お母さんのためになるものがあれば、取り入れていきたい」と山本さん。今後も地域の母たちの声に耳を傾け、地道に活動すると誓っていた。
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