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公開日:2019.06.27

鶴見消防署
災害時、總持寺に車両退避
区民の安全目的に協定

  • 協定書を持つ江川禅師と山田署長

 鶴見消防署と大本山總持寺が6月20日、災害時に消防車両の一時退避場所として、總持寺の大駐車場を利用する協定を締結した。関係者らは「区民の安全・安心につながる」と話す。

 協定は、津波や高潮などの風水害時、浸水により消防機能が低下することを防ぐため、總持寺の駐車場を消防車両の一時退避場所、逢人亭と呼ばれる無料休憩所を人員待機場所として活用することを盛り込んだ。

 神奈川県などの想定によると、鶴見消防署がある鶴見中央3丁目付近は、高潮や河川の氾濫時、最大で3m浸水することが想定されている。消防関連施設では本署のほか、区内9つある出張所のうち、岸谷と寺尾を除く7カ所で浸水想定が出ており、一時退避場所の選定が必要となっていた。

 鶴見消防署は昨年、県立三ツ池公園と同様の協定を結んでおり、周辺3所の退避場所を確保。今回、總持寺の協力を得て、残る本署を含めた5所の退避場所として、協定締結にいたった。

 山田裕之署長は、想定どおり浸水した場合の消防力低下に懸念を示したうえで、「切れ目のない消防力を発揮するために、協定は心強い」と喜んだ。

約40台を想定

 退避開始のタイミングについて鶴見消防署は、避難勧告や氾濫危険情報の発令などを基本とする想定。車両台数は、消防団のものも含め、約40台を退避させるとしている。

 一方で、總持寺への本部機能の代替はせず、無線などの関係から寺尾出張所に移す予定という。

警察、市に続き協力

 總持寺は、2012年に鶴見警察署と、大規模災害時に一部機能の代替施設となる協定を締結。14年には、横浜市と帰宅困難者に施設を提供する協定も結んでいる。

 締結式に出席した同寺貫主の江川辰三禅師は、過去の協定にも触れ、「公的機関への協力は人命救助にもつながる。鶴見のまちの人に大きな安心が届けられる」と話した。

 今後の訓練について鶴見消防署は「市や警察とも協議しながら考えていきたい」とした。

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