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魅せます!鶴見のものづくり企業【4】 環境に優しい金属熱処理加工 元宮 田村工業(株)

掲載号:2021年6月10日号

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 京浜工業地帯の中核である鶴見のものづくりに関わる企業の魅力を掘り起こすコーナー。今回は、元宮の田村工業(株)を取材した。

人の命を預かる

 乗用車、トラック、建設機械、鉄道などに使用される金属製部品の熱処理加工を行う同社。東京や福島などに9つの工場を抱えている。

 熱処理は、簡単に言えば「加熱」し、「冷却」すること。処理後は約1・5〜2倍程度強度が上がるという。同社で扱うのは、乗用車でいう、エンジン内部やハンドル廻りなど、「走る・曲がる・止まる」につながる重要な部品。「全体から見たら小さいかもしれないが、安全安心に関わる重要部分。私たちは人の命を預かっている」と3代目の田村大輔代表取締役社長は話す。

地道な省エネ改善

 同社は東芝鶴見工場の重電機部品の表面処理加工を行うため1956年市場下町で創業した。

 通常、焼き入れ(冷却)の際には水や油のどちらかが使われるが、アメリカで使われていた水と油の中間である「水溶性焼入れ液」を日本で初めて導入。これにより、これまでより幅広い熱処理のニーズに対応できるようになった。

 長く環境に優しい熱処理を志す同社。72年には、液体燃料などと比べ、コストが2倍だがクリーンな都市ガスを導入。その選択は、後に起こるオイルショックの際に会社を救った。

 他にも工場の屋根をアクリル板にし自然光を活用。設備メンテナンス部門を設け、メーカーの提案する加熱炉を独自に改造するなど、地道に省エネ改善を積み重ね、会社全体で10%の温室効果ガス削減を実現。19年には横浜市のヨコハマ温暖化対策賞を受賞している。

 田村社長は「10%削減に至るまでには7年近くかかった。従業員から提案を募り、いいアイデアは積極的に取り入れるようにしている。地道な積み重ねが結果につながった」と振り返る。

幅広い分野へ

 今後は、次世代自動車や産業用ロボット、航空・宇宙分野など、幅広い分野への参入を試み、産学連携を模索する。田村社長は「金属熱処理加工はあまり知られていないが、ほとんどの工業領域に必要とされ、産業の発展にはなくてはならない技術」とし、「仕事を通じて世の中に貢献したい」と意気込んだ。
 

加熱炉で熱処理加工される部品
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