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鶴見区 文化

公開日:2022.05.12

「伝統芸能を絶やさない」
鶴見神社で田祭り

  • 「豊年祝」で喜び合う一堂

  • 鬼門などに向かって矢を放つ「蟇目(ひきめ)の儀」も

 鶴見神社(金子元重宮司)で4月29日、「再興35周年 鶴見の田祭り」が行われた。

 鶴見の田祭りは同神社に鎌倉時代から伝わる民族芸能。神壽歌(かみほぎうた)という歌に合わせて春の鍬入れから秋の収穫まで一年の稲作の所作を行い、五穀豊穣を祈るもの。国の命令を受けて1871年を最後に一度途絶したが、金子宮司や鶴見歴史の会などの尽力により1986年に再興。横浜市登録地域無形民俗文化財にも指定されている。

 当日はコロナ禍で協賛舞台や模擬店は中止され、雨のため参集殿の中に舞台を設置して開催された。演者を務めたのは地元の大人や子どもたち。「作大将」や「稲人」と呼ばれる演者たちが鍬を担いで舞台に上がり、神壽歌に合わせて鍬入れや種蒔き、鳥追いを行い、牛役や早乙女の子どもたちも堂々とした演技を披露した。コロナ禍でも「伝統の灯を消したくない」と開催を決断した同祭り保存会の池田昇会長は「参集殿の中でも舞台を設置し、雰囲気を出せて良かった。地域の繁栄とコロナ収束を皆で願いました」と語った。

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