中国残留日本人孤児で矢向在住の猿田勝久さん(78)=「人物風土記」で紹介=がこのほど、自伝「波乱万丈 私の人生」を作成した。
猿田さんは川崎市幸区出身で、第二次世界大戦の影響で残留孤児となり、多くの困難を経験してきた。今回は「珍しい経験をどうか多くの人に知ってほしい」という思いで冊子を作った。
内容は、猿田さんが生まれた当時から、旧満州国(中国)に渡り、現地で経験した困難など実体験を記したもの。帰国するまでの経緯や、帰国後から現在までの経験なども書かれている。
製作期間は約2年で「想像の倍は掛かってしまった」と猿田さん。作成時の苦労を「日本語は勉強して出来るようになったが、文章に残すとなると伝え方も変わり、難しかった」と振り返る。日本語学習のために通った施設への確認や、横浜国立大学の教授に文章の添削をお願いするなど、多くの人の協力のもと完成させた。
猿田さんは「沢山いる残留孤児の中で、日本語を話せる人は多くはない。冊子として日本語で記録を残すことで、次の世代に私の経験を伝えたい」と語った。
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