「まちの氷屋さん」 飲食店や祭りで大活躍
六角橋の住宅街の中に佇む「藤崎商店」では、この日も大きな刃で140kgほどの氷を「ガリガリ」と削る音が響いていた。
半世紀の老舗
主人の藤崎逞さんが店を構えて50年。現在は息子の高資さんと一緒に氷屋を営む。店を開いた当時はまだ冷蔵庫がなかった時代。そのため氷屋の存在は大きく、毎日1軒1軒家を回って配達をしていたという。
冷蔵庫が普及し、多くの氷屋は店をたたんだ。「今は少なくなったけど、氷を切る機械がある店が残っている。のこぎりで切るのは大変だからね」と高資さん。藤崎商店にある切断機の奥には、昔使っていたのこぎりが今も残っている。
夏には1日1t
同店で扱うのは丁寧に時間をかけて濾過(ろか)し、クリスタルのように美しく透き通った「純氷」。飲食店や氷彫刻をはじめ、夏祭りの出店などでも使われている。多い日で1日1tもの氷を扱うほど。六角橋商店街の「BAR Calvados」でも同店の氷が使われており「溶けにくくお酒の味が引き立つし、迅速に配達してくれる藤崎さんの明るい人柄もいいですね」とバーテンダーの佐藤大二郎さんもお墨付き。「藤崎商店の氷」はその暖かな人柄もつまった氷だった。
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