神奈川区版 掲載号:2012年9月20日号
  • googleplus
  • LINE

一藁(いちわら)さんに大臣表彰 知的障害抱え勤続30年

社会

一藁さん(左)と伊澤センター長
一藁さん(左)と伊澤センター長
 先天性の知的障害を抱えながら30年間にわたって清掃業などに従事している一藁徹さんがこのほど、厚生労働大臣から表彰を受けた。

 市内のグループホームで暮らす一藁さんは58歳。1982年から財団法人「横浜市知的障害者育成会ワーキングセンター」=二ッ谷町=の従業員として、主に市内の公共施設等の清掃業務や植栽管理などを担当してきた。雇用事業所の伊澤和弥センター長によれば、一藁さんは「字は書けず、時計も読めないが、性格は真面目そのもの」。学習能力も高く、仕事のクオリティは一般の人と比べても「まったく遜色ない出来映え」という。こうした長年にわたる功績が認められた今回の厚労大臣表彰は、県内でも9年ぶりという快挙となった。

 障害者年金を加えれば現在、月に10万円程度の収入がある一藁さん。グループホームでの生活費を差し引いても、趣味である「ズボン収集」を満喫できる程度の余裕があるという。しかし、こうした例は近年では稀(まれ)で「知的障害者の雇用環境は厳しくなる一方。障害者年金だけでは苦しく、生活保護に頼る人も増えている」と伊澤さん。同センターは「終身雇用」と「県最低賃金以上の確保」を掲げるが、現実的には「仕事の確保」に頭を悩ませる日々が続いている。「清掃の依頼があっても、あまりにも賃金が低く、受けてしまうと逆に従業員の生活が維持できなくなる事にもなり、やむなく断らざるを得ない場合も多い」。結果的にセンター職員が少しでも良い条件の仕事を確保するために地道な「営業活動」をすることも珍しくないという。

 一藁さんが従業員として迎えた3年目にセンター長に就いた伊澤さん。真面目に働く側と、必死に雇用を維持する側の「二人三脚」も、四半世紀を超えた。同センターも今回、一藁さんの大臣表彰にあわせて「障害者雇用優良事業所・努力賞」を受賞している。

神奈川区版のローカルニュース最新6件

フォンテーヌ クチュール

2/16~18 横浜そごう9階でウィッグ体験フェア。ご試着もいただけます

https://www.fontaine-wig.jp/fnavi/shop/introduction/175001

<PR>

神奈川区版の関連リンク

あっとほーむデスク

神奈川区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

打楽器フェス

打楽器フェス

3月10日、11日かなっくホールで

3月10日~3月11日

神奈川区版のイベント一覧へ

最近よく読まれている記事

コラム一覧へ

神奈川区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2018年2月15日号

お問い合わせ

外部リンク