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神奈川区 人物風土記

公開日:2014.07.17

パン店「ローゼンボア」の店主で地域デビュー講座の講師を務める
高崎 健人さん
平川町在住 46歳

しあわせ届けるパン職人

 ○…沢渡三ツ沢地域ケアプラザ主催の地域デビュー講座で「パン作り教室」がスタートした。講座終了後、参加者はパン作りでボランティア活動をしていく予定だ。「長く活動が続くように材料は身近なものを選んで、簡単にできるレシピを作った」とにっこり。「地元に親しまれているパン屋として、『おいしく作れたね』と思ってもらえるように技術を伝えたい」と期待に胸を膨らませる。

 ○…1937年創業の老舗パン店の三代目。父や住み込みで働く職人たちがせっせとパンを焼き上げていくその雰囲気は好きだったが、「パン屋は休みがなく忙しい」と、サラリーマンにあこがれた。大学卒業後に一度はスーツに身を包んだが、「父の働く姿を見ていたから、会社という組織は性に合わなかったみたい」と脱サラを決意。専門学校に通ったのち、鶴見の有名店「エスプラン」で修業し、28歳で店を継いだ。

 ○…二代続いた伝統を守ると同時に、より良い素材や製法を取り入れる。社員と開発する商品アイデアは、普段何気なく食べたものから浮かぶこともあるという。「『みんなに食べてほしい』と伝えたくなるパンを作りたい」と目を輝かせる。「工房から見える店内でニコニコしながらパンを選んでいる姿や、おいしいという声を聞くと嬉しい」。今も変わらず家族連れや学生、会社員などで店内は賑わう。二ッ谷小学校で行われるお祭りでは、毎年目の前で揚げるカレーパンが大人気だ。

 ○…「子どもの頃、手作りの覆面をつけて寝ていたら母が腰を抜かした」。大のプロレス好きで、小学生の次男にはパンの技術ではなくプロレス魂を注入している。休日には極真空手で汗を流す。「体を張って戦っている感じが非日常的でリフレッシュできる」と、松葉杖をついてパンを作ったこともあった。「このお店が農家の直売所のような、地域の人たちが集う場所にしたい」と優しく微笑んだ。

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