神奈川区版 掲載号:2017年5月4日号
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松本町で民間の子ども食堂を運営する 大滝 徳子さん 松本町在勤 48歳

逆境を糧にして

 ○…松本町にある商店街の一角で子ども食堂「みんなの食場」を運営する。無添加、無農薬の食材を利用した食事を提供し、子どもたちの成長を手助けしている。食堂を使用したイベントも開催。社会で活躍している人を招いた講演会やワークショップを開き、学習する場にもなっている。「子どもの健康を考えた食事を提供することで、様々な事情を抱えた親の子育てをフォローできる場にしていきたい」

 ○…埼玉県上尾市に生まれた。中学の頃からバリアフリーを取り入れた建造物に興味を持ち、建築会社に就職。2人の子どもに恵まれたが、夫が借金を残したまま蒸発。子どもに発達障害がある中で水道・電気・ガスが供給されない苦しい生活を強いられた。その後、別の男性と再婚。子どもを授かったが、幸せな生活もつかの間、今度は夫のDVに苦しんだ。「毎日生きることに大変だった。子どもを育てる使命感が強くあったから前を向けた」と当時の心境を振り返る。

 ○…「食で息子の発達障害の状態が改善。家庭環境もよくなった」。子どもと向き合う中で無添加・無農薬の食材を使う食事にこだわった。「苦しんでいるのは自分たちだけではない。食事を軸に、大変な思いをしている人たちの寄り添う居場所をつくりたい」との思いを形にしたのが「みんなの食場」だった。株式会社を設立し、あえて営利を求めていく子ども食堂にした。行政主体の食堂と違うのはしっかりお金を取るところ。「これから社会に出ていく子どもに生きる力を育みたい」との思いからだ。

 ○…本や人から発信されるエピソードに触れる時間を大切にしている。「ちょっとした悩みを抱えている親も気軽に来てほしい」と呼びかる。大変な思いをしたからこそ、共感できることがたくさんある。「悩みを共有する中で共に学び、子どもの未来のために何ができるのかを一緒に考えましょう」と再び前を向く。

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