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神奈川区 人物風土記

公開日:2021.05.27

神奈川区いまむかしガイドの会の会長を務める
高橋 正規さん
戸塚区在住 70歳

歴史にいざなう 健脚案内人

 ○…東海道の宿場や開港の舞台として歴史を刻んできた神奈川区周辺のまちあるきを企画し、参加者の生涯学習や健康づくりに一役買っている。昨年で結成20年を迎えたが、予定していた14回のガイドはほとんどが中止になった。参加者だけでなく会員の中にも高齢者が多いことから、「これまでのように歩くことができず体力低下が心配。マスクをせずにガイドできる日が待ち遠しい」と切望する。

 ○…歴史散歩が好きでウオーキングイベントがあれば参加していたといい、「ただ歩くだけでなく教える立場も面白そう」と県のボランティアガイド養成講座を受講。10年ほど前に神奈川区いまむかしガイドの会に入会した。住まいのある戸塚区と同じ宿場町としての共通点もあり、「神奈川区は歴史の重みを感じさせる魅力的なまち」と語る。

 ○…会が企画するガイドは5Km程度のコースを3時間半ほどかけて回る。入念なコース選定で参加者を飽きさせず、7割ほどがリピーターだ。企画ガイド以外にも、地域住民や学生向けの依頼ガイド、歴史などの学習講座など活動は幅広い。大学で浦島伝説について学ぶ女子大学生からの依頼で、区内にあるゆかりの地を会員が案内したこともあるという。

 ○…駆け出しの頃、生麦事件をテーマにしたガイドを担当した際は何度も現地を下見し、本番を想定して説明を口にしながらコースを歩いた。「周りの人から見たら一人でぶつぶつしゃべってるんだから、不思議でしたでしょうね」と頭をかくが、参加者が地域の歴史や文化を理解できるよう、「正しい情報を大きな声で滑舌良く。絵図などの資料も全員が見えるように高く掲げて」というガイドのモットーは、今も昔も変わらない。

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