第97回日本学生選手権水泳競技大会(インカレ)が7日〜10日に東京辰巳国際水泳場で開催され、神奈川大学女子水泳部が総合優勝を果たした。創部90年の昨年に成し遂げた初優勝に続き2連覇の栄誉。粒ぞろいの選手が好成績を残し、2位の日本大学に70点近い大差を付けるなど強豪校を総合力で圧倒した。
大会には24校が出場し、個人13種目、リレー3種目のポイント数で大学日本一の座を争った。
神大は初日終了時点でトップの日大に40点差の7位だったが、2日目で2位に順位を上げて日大に11・5ポイント差と肉薄した。最終日は秀野由光さん(人間科学部2)が100m背泳ぎでチーム初の個人種目優勝を達成し、最終種目の4×200mフリーリレーを待たずに総合優勝を決める盤石の展開。インカレ史上8校目となる2連覇を飾った。
表彰台を狙っていたという秀野さんは、「ライバル選手の調子が良くないと感じていたので、1点でも多く獲得してチームを勢いづけたかった」と笑顔で振り返る。初のインカレでチーム最多となる9レースを泳いだ川口茉美さん(同1)も、200m自由形で2位、4×200mフリーリレーで3位入賞に貢献するなど堂々とした泳ぎで総合優勝の立役者に。「他の大会とは全然違う雰囲気に緊張したし体力的にもしんどかったけれど、個人ではなくチームで戦う楽しさを味わえた。これからは水泳部を背負って立てるような選手になりたい」と表情に充実感をにじませた。
チームの和、躍進の力に
挑戦者として臨み続けたこれまでと一変し、追われる立場となったインカレの舞台。池江璃花子選手を擁する日大をはじめ東洋、日体大など強豪校がひしめく中、「昨年以上に記録と順位にこだわった大会だった」と横山貴コーチは話す。
有力校の中で、神大は唯一長水路(50m)プールを持たないなど練習環境にハンデを抱える。それでも持ち前のチームワークと序列にこだわらないフレンドリーな雰囲気を武器に、90年の歴史に恥じない結果を残してきた。「水泳だけを教えるのではなく、人を育てることが大切」(横山コーチ)という方針を掲げ、学生の本分である学業との両立を重視する点も同大の伝統だ。
大会を終え、新キャプテンに任命された仮屋美邑さん(同3)は「マネージャーや裏方さんの支えがあったからこそ総合優勝を果たすことができた。結果で恩返しができて良かった」と感謝し、「4年生の思いを背負って戦ってきたこれまでとは違い、今度は後輩を引っ張っていく番。自分自身もさらに強い選手として成長していきたい」と決意を語った。
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