神奈川区 人物風土記
公開日：2022.09.01
なごみ庵の住職を務め、今年８月に本を上梓した
浦上 哲也さん
平川町在住 48歳
縁大切にする仏教の伝道師
○…平川町にある浄土真宗の倶生山慈陽院なごみ庵の住職。「仏教を伝えたい」という思いのもと、死を迎えるまでの物語を追体験するワークショップの開催や宗派を超えた多岐にわたる活動を展開している。今年８月、心が軽くなるような実話を釈迦の教えを交えながら紹介する自身初の著書を上梓した。「生きにくさを感じている方々の気持ちに少しでも寄り添い、歩んでいくための杖のような本になれば」
○…東京都の一般家庭出身。中学生までは本の虫というようなインドアだったが、「弱々しい自分を変えよう」と高校ではアメリカンフットボールを始めた。大学でも友人の誘いでフェンシング部に所属したり、ボクサーであった父の影響でボクシングジムに通ったりするなどアクティブに。大学時代の人のつながりから当時舞台女優だった妻と出会い、夫婦で仏教に由来のある芝居を全国の寺での上演など二人三脚で歩んできた。
○…大学卒業後に一般企業に就職をするも退職。将来について考えていたところに親戚の僧侶からの誘いを受け、25歳から仏教の道へ。２００６年には白幡向町になごみ庵を開所し、４年ほどして現在の地へと移った。同寺は檀家制度がなく、縁のある人に月１回発行する寺報を送ったりする形での交流を大切にしている。
○…今回上梓した本のタイトル冒頭は「てきとう和尚が説く」。「周囲からは『テキトーではない』と言われますし、確かに身の周りのものが定位置にないと気が済まなかったりします。ただこの本が、それぞれの”本当に最適な生き方”って何かを考えるきっかけになったら」と思いを込める。２冊目の刊行もしていきたいといい、今後も自分らしく仏教の教えを伝えていく。
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