神奈川区 経済
公開日:2022.10.06
中央卸売市場
青果卸・金港青果が解散へ
75年の歴史に幕
横浜市中央卸売市場本場青果部の卸売業者である金港青果=山内町・従業員約140人。同社は9月24日付けで、今年11月末の解散と卸売業務の終了を決定した。
同市場は、東日本初の中央卸売市場として1931年に開設。地域における青果物の円滑な供給をはかるべく、小売商組合、大口配給業者、生産者団体が連携して、1947年に発足したのが金港青果だ。
数年の赤字続く
設立以来、野菜・果物などを集荷し、場内の仲卸業者や売買参加者を介して、消費者に青果物の供給を行ってきた。だが近年は、生産者側からの仕入れ値と仲卸への売値の差による利益確保が難しい状況となり、ここ数年で営業利益の赤字が続いていた。解散に際しては社内に再就職を支援する部署を設け、対応を進めていくとしている。
取扱量の維持へ
同じく創業75年の歴史を持ち、金港青果とともに同市場の青果卸を担う横浜丸中青果。昨年の同市場において、横浜丸中青果の取扱高は全体の約4分の3、金港青果が約4分の1となっていた。担当者によると、横浜丸中青果の近年の営業利益は黒字で推移しているという。金港青果の解散については、「市と連携しながら、市場全体の取扱量を下げないよう、体制づくりを整えていきたい」と話す。
解散に伴い、取引先の経営への影響や離職者の発生が見込まれることから、市は本場内経営支援課で経営・雇用相談を受け付けている。金港青果をはじめ、仲卸業者など場内事業者の相談を受け、資金繰りや経営、求職・雇用に関しては、必要に応じて経済局金融課や(公財)横浜企業経営支援財団などを紹介するという。
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