栗田谷
交番跡地がカフェに
「地域の憩いの場に」

店舗の前で笑顔を見せる後藤さん夫婦

　栗田谷交番跡地＝栗田谷10の１＝が４月、カフェに生まれ変わり人々を楽しませている。オーナーの後藤尚久さん＝人物風土記で紹介＝は、「自分の店を出すのが夢だった。地域の交流の拠点として親しまれる場所にしていきたい」と今後への意気込みを語る。

　栗田谷交番は２０１８年に廃止となり、その後は倉庫として建物だけが残っていた。そこに目を付けたのが後藤さん。ＩＴ企業に務める傍ら「20代の頃からコーヒー屋を開くのが夢だった」と所有者にかけあい、４月に「ＣｏｆｆｅｅＫＯＢＡＮ」として開店した。

　午前９時から午後４時まで（水・土休み）のカフェは、外観は交番そのままに、内部は白を基調にした明るい雰囲気のデザインに。２階の宿直用の部屋も店内飲食のスペースへと改装した。メニューも自家製のマヨネーズや無糖質のチーズケーキなど、健康面にも配慮する。

　一番のこだわりは、やはりコーヒー。すっきりとした爽やかな味わいが特徴の浅煎りコーヒーなど、個人店ならではの品揃え。昨年度に専門学校に通い、世界トップクラスのバリスタから、いろはを学んだという。同じ豆でも、量やお湯の温度、タイミングなどで、濃さも苦みも全く変わり、「お客さんと話しながら、その人の好みに合ったコーヒーを提供するように心がけている」と語る。

　オープンから１カ月足らず、店内は既に常連客との会話も弾んでいる。コーヒーの美味しさはもちろん、「人と人との交流も提供できるような場にしていきたい」と後藤さん。今後も、近隣エリアの店とのコラボイベントや、２階のスペースを活用した英語教室など、多くの出会いや体験ができる企画も考案中だ。「初めての挑戦でまだまだ試行錯誤は続くが、地域から愛される店に」と意気込みを語る。

　（問）【電話】０５０・３７４９・２６０３