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公開日:2026.02.05

冬季五輪
鍵山選手を支える技術
研磨職人・鷹取吾一さん

  • スケート靴の刃を研ぐ鷹取さん

    スケート靴の刃を研ぐ鷹取さん

 あす2月6日から22日まで開催される「ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック」。出場選手を支える役割を担う人物が横浜銀行アイスアリーナにいる。スケート用品専門店「小杉スケート横浜店」のスケート靴メンテナンス職人・鷹取吾一さん(37)だ。

 男子フィギュアスケートの鍵山優真選手のスケート靴を手がけているほか、鷹取さんの研磨技術を求め、国内外から選手が訪れるという。1月下旬のこの日、県外から試合前の靴のメンテナンスで来店していた客は「滑りにくい原因を一緒に考えてくれるので、相談しやすい」と安堵の表情を見せた。

滑りの経験生かし

 滑りの相談に乗れるのは、鷹取さん自身がスケート選手としての経験を持っているからだ。小学校5年生から大学生の頃まで、選手としてスケートに携わりながら、途中から自分の靴のメンテナンスを始めた。

 次第に仲間からも頼まれるようになり、大学時代にアルバイトで働いていたスケート場では、研磨の依頼が殺到していたという。

 研磨する時に注意しているのは、一人ひとりの好みに合わせること。「次の試合会場、日程、気温などの条件を考え、毎回調整しています。100人いたら、100通り変えています」。

選手との交流

 この日も鷹取さんは、メンテナンスに来た選手たちとフランクに言葉を交わしながら靴を研いでいた。話題はスケート以外にも、アルバイトや恋愛相談などさまざまだ。「何げない話の中にこそ、大切なことがあるんじゃないですかね」。

 横浜銀行アイスアリーナを練習拠点としていた鍵山選手は愛知県に拠点を移してからも、スケート靴のメンテナンスのため、鷹取さんのもとを訪れている。

 東白楽駅付近に住んでおり、「南京亭」や「喫茶りぼん」によく足を運ぶという鷹取さん。選手たちを食事に連れて行くことも多いという。「ベアーズダイナーのハンバーガーは無添加なので、アスリートも連れて行きやすい」。鍵山選手とは食事中、スケート以外の話も弾む。「アニメ『僕のヒーローアカデミア』や『BUMP OF CHICKEN』の曲の話もしますよ」。

 現在は週に約100足を手がけている。多忙な日々で「心がリセットされる」存在は、原宿にあるアクセサリーショップ「goro's(ゴローズ)」。「初めて入店してから、他のアクセサリーをつけなくなりました」とはにかむ。研磨中も首や手首にシルバーとターコイズのアクセサリーが輝いていた。

 1月29日にミラノへと旅立った鍵山選手に最後に会ったのは、その4日前。「あいつは笑顔で滑っている時が一番調子が良い。『とにかく楽しんで来い』と送り出しました」。オリンピックのステージ上で輝くスケート靴にも目が離せない。

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