聖マリアンナ医科大学病院(三宅良彦病院長)は先月31日、市から川崎DMAT(Disaster Medical Assistance Team・災害時派遣医療チーム)の指定を受けた。市南部の市立川崎病院、中部の日医大武蔵小杉病院に次いで3件目。空白の北部地域での指定となり、市内全域対応となった。
川崎市のDMATは局地的な自然災害や大規模交通事故等の都市型災害に対応する部隊。迅速な現地到着による救命を第一の目的とする。災害発生時には消防局の救急隊と行動、到着後は治療の優先順位を決めるトリアージや現場での応急治療、情報収集や搬送先の手配など、被災エリアの医療を先導する。
出動基準は重症者2名以上、中等症者10名以上が発生、または見込まれるケースで、負傷者を速やかに医療機関に搬送できないと消防局が判断した場合。市長の要請で出動が決まる。
局地的と限定しているのは広域災害時には所属している医療機関が救急受入先となるため。その際は被災していない県や厚労省、各地のDMATが派遣されてくるシステムとなっている。
聖マリアンナ医科大学病院が指定を受けたことで、市内全域で対応する3病院体制が確立された。
同病院が選ばれたのは市北部地域の救急医療の中核を担っていること、県の災害医療拠点病院の指定をすでに受け、災害医療に精通した医療技術者などが揃っていることなどから。
同病院のDMATは現在、2チーム。医師2名、看護師5名、庶務を担当する業務調整員2名で構成される。昨年、消防局との合同訓練を行い、救急隊との連動、迅速な出動、医療情報の伝達など災害医療技術を磨いた。
チームリーダーの児玉貴光医師は「万が一の災害、事故の時、一人でも多くの市民の命が救えるよう、関係機関と連携して活動したい」と話した。
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